これまで作った本と、これからの抱負

はじめまして。第三ポンプです。
個人的な文章を載せる場所として、テキストサイトを作りました。

初めての投稿では、今年、強引に作った三冊の本の紹介と、今後の抱負を書いていきたいと思います。

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その前に、この記事を今読んでくださっている方は、直近の文学フリマまたは通販を利用してくださった方だと思います。その節は本当にお世話になりました。サイトの公開も大変長くお待たせしてしまって申し訳ありません。本当にありがとうございました!



ブースの様子

初めての文学フリマで販売した「ポジティブ日記」

主治医に勧められるがまま、とりあえず書きはじめたものの、ポジティブ要素を無理やり見つけることが苦痛に感じ、早々に諦めたポジティブ日記。 しかしそれでは、このために卸した新品のノートが不憫である。ポジティブでなくてもいいから、思いついたことを残しておこうと、また書きはじめたのだ。
自分を自由にすればどうなるか。もちろんわかっていた。ネガティブまっしぐら、そして、なかなか動画内では明かす機会のなかった愚痴や悪口も遠慮なく綴った。

日記の中では、もちろん私しか見ない前提で、実名で書いていた箇所があった。原稿に落とす際に、イニシャルに変換するか少し悩んだが、それでは日記のリアルさに欠けると思って、文字を塗りつぶす形にした。 完徹をしてデータを入稿し、実際に届いた本に目を通して驚いた。

本

一箇所だけ、黒塗りを忘れていた部分があった。例の嫌いな人が住む地名が、おもいっきり丸見えになっていた。私にとってはありのままの真実だから別にバレてもいいか、という投げやりな思いが浮かんだ一方、人口の少ない過疎な町だから、ほぼ名前をいっているのと同じことになってしまうぞと考え直し、一冊一冊、黒マッキーの細字で手塗りをする羽目になった。

本 本のページをペンで塗る

人を呪わば穴二つ。
文学フリマ当日の深夜二時、その言葉が頭の中を回っていた。 先人たちが遺した言葉は、やはり正しい。 人を呪うのであれば、やはりそれ相応の覚悟をもって臨まなければならない。 これからも私は、自分の穴を掘っていくのだろう。



本 本の中身

そして次がエッセイ集「supplement_0.1」
ポジティブ日記からはじまり、それ以来ずっと書き続けていた雑記のなかから、いくつかを抜粋して話を広げたものたちだ。時系列も、テーマも、まとまりも何一つないが、同一人物が同じ机で、同じペンで書いただけあって、なんとなく人間性の統一感は出ているかとは感じた。 これは二回目の参戦である文学フリマ東京39で販売した。

本

同時に出したのが、海外SF小説とエッセイを掛け合わせた「わたしたちのディストピア」
人生に影響を与えてくれた五つの作品について、私がどう受け取ったかについてを自由に書いた。 特に思い入れの深かったパオロ・バチガルピの短編「第六ポンプ」は、私の諸活動の名義の由来にもなっており、我が人生の礎のようなもので、その思いの丈を自分なりに十二分に文字で表せたことは、私のなかでは大変意義があった。

ちなみに二回目の文学フリマのブースは以下の感じである。一回目の吹けば飛びそうな装飾に比べれば、だいぶ進歩している。(肝心の文章と校正と装丁はさっぱり進歩しなかったが)

ブースの様子

以上の三冊が、第三ポンプ名義で作ったものである。
この本を手に取ってくださった方は、もともと私の動画を見て本を知り、恐いもの見たさ(というより痛いもの見たさ?)で読んでくださったはずである。 文学フリマ会場では、たくさんの方が本を作って販売していた。私なんかより真摯に創作に向き合い、丁寧に仕上げて、完璧な形で売られている本をたくさん見て、そして実際に手に取って読んで、あまりの格の違いに打ちひしがれ、同時に「ああ、自分はものすごくずるいな」と感じた。
私の本が、自分の想像以上に読んでもらえているのは、私がYouTubeを使って広範囲に宣伝できたからだ。私の文章がすごいからではない。
そう周囲にこぼすと、みな気を使って「いや動画の方だってあなたが作ったものに変わりないんだから」と言ってくれるのだが、そうだとすれば私は、視覚情報の絵面だったり、勉強というパワーワードだったりを借りて戦っていただけで、本来私が武器としたかった文章では、正々堂々と戦っていなかった。

低いながらも下駄を履かせてもらった状態ではなく、裸足で踏み出して、ひとつひとつの痛みや感触を味わうべきでは。具体的に言えば、自分の書く文章のクオリティにしたがって、一冊も売れない現実に絶望することから始めるべきなのかもしれないと思った。そうしない限り、私は文章で戦ったとはいえない。

以上のことは、2024年5月の文学フリマからずっと考えていたことだった。 だからこうすることにした、と結論に繋げるのは簡単だが、自分のなかで何度も葛藤と受容を繰り返した。そしてようやく決心がついた。
今度は、誰も知らない名前を使って、一から文章を書いていこうと思う。もし、無名の私の文章を何かしらの理由で手に取って、そこはかとない類似性を見つけ「もしかしたら……」と思ってもらえたら、それは間違いなく運命だと思う。可能性は低いにしても、やってみる価値は大いにある。
手に取ってもらえるような機会を少しでも増やせるように、今よりもっともっとマシな文章やセンスを精製できるよう努力したい。その過程や結果、挫折する様子などは(活動名を伏せた上で)日常VLOGの方に残していきたいと思っている。

もちろん、たとえ望まれないとしても、第三ポンプとしても今まで通り書き続けていくつもりでいる。今まで出した本のようなくだらないエッセイ風味の文章は、このサイトに随時投下する予定である。
しょうもない文章ですので、虚しさに打ち震えることしかできない日にでも、ぜひまとめて読んでやってください。 いつか飽きる、その時までで構いません。その日までは、どうぞよろしくお願いします。

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第三ポンプ